資格の勉強時間をどう作るか
「時間がないから資格が取れない」は、正確には「必要な時間を知らないから、時間の作り方が分からない」だ。時間は、足りないのではなく、割り当てていないだけ。この記事は、勉強時間を作る順番を書く。
先に必要な時間を見積もる
最初にやるのは、勉強法の検索ではなく、必要な合計時間の確認だ。資格ごとの勉強時間と難易度の目安は、28資格の一覧 にまとめた。無料で読める。
世間でよく言われる大まかな目安を、表にしておく。人によって前後するので、あくまで出発点にしろ。
| 資格 | 勉強時間の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ITパスポート | 100〜150時間程度 | IT の基礎を一通り押さえたい人 |
| FP2級 | 150〜300時間程度 | お金の知識を仕事や生活に使いたい人 |
| 日商簿記2級 | 150〜250時間程度 | 経理・会計の入口に立ちたい人 |
| 統計検定2級 | 100〜200時間程度 | 数学が得意で、データ分析に進みたい人 |
| 宅建士 | 300〜400時間程度 | 不動産に関わる仕事をしたい人 |
100時間を毎日1時間でやれば、約3か月半。毎日30分なら7か月。ここで「そんなにかかるのか」と思ったなら、それは立派な収穫だ。取らない資格を決めることも、勉強の一部だ。資格を絞ったほうが、合格率は上がる。
時間は「探す」のではなく「固定する」
見積もりが出たら、時間を探す。このとき多くの人は「空いた時間にやろう」と考える。空いた時間は、永遠に空かない。
- 固定の枠を1つ作る:例えば夜の21時から1時間。曜日と時間を決める。
- 場所も固定する:机、カフェ、図書館。どこでもいいが、毎回同じに。
- スマホは別の部屋に置く:意志力を信用しないのが、いちばん意志が強い。
筋トレを朝に固定しているのと同じ理屈だ。やるかどうか考える時点で、すでに負けている。
スキマ時間は復習専用にする
通勤や待ち時間は、新しい範囲を進めるには向かない。細切れで集中が続かないからだ。ここは復習に使う。
- 前日に間違えた問題の見直し
- 用語や公式のカード
- 1問だけ解く
新しい範囲は、固定の枠で進める。復習はスキマで回す。役割を分けるだけで、時間の使い方がぶれない。
過去問は早く始める
勉強時間を削る最も確かな方法は、過去問を早く回すことだ。テキストを一周してから過去問、では遅い。範囲を半分読んだ時点で、一度解いてみる。出題の形を知ると、テキストの読み方が変わる。
ITパスポートの勉強法 には、難易度、合格基準、過去問の回し方を書いた。より短く絞りたいなら、頻出論点と計算パターンに絞った 最短合格ノート もある。こちらは有料なので、無料の記事を読んでから判断すれば十分だ。
1週間の組み方と記録
働きながら資格を取る人の、1週間の組み方の例を出す。時間の数字は、あくまで見本だ。
| 曜日 | 枠 | 内容 |
|---|---|---|
| 月〜金 | 夜に45〜60分 | 新しい範囲を1単元進める |
| 月〜金 | 通勤・昼休み | 前日の間違いの見直し、用語のカード |
| 土 | 90〜120分 | 過去問を1回分、時間を計って解く |
| 日 | 30分 | 土曜の間違いを分析して、翌週の計画を立てる |
1週間で合計6〜8時間ほどになる。これを12〜15週続ければ、100時間は超える。大事なのは、日曜に分析を入れていることだ。解いて終わりにすると、同じ間違いを繰り返す。間違いの原因を「知識が無い」「読み違い」「計算ミス」「時間切れ」の4つに分けておくと、次の週に何を直すかが決まる。
数字で管理する。 勉強時間は、記録しないと増えているか分からない。やることは単純だ。
- 毎日の勉強時間を記録する
- 週の合計を見る
- 目標との差を、翌週の枠で調整する
筋トレで重量を記録するのと同じ。記録があれば、伸びている日の自分が見える。伸びていない日の自分も見える。見たくないものを見るのが、管理だ。
まとめ
勉強時間の作り方は、4つの順番に整理できる。
- 必要な合計時間を見積もる
- 固定の枠を1つ作る
- スキマ時間は復習専用にする
- 過去問を早く回し、記録を付ける
どの資格でも、最初の1週間が山だ。ここで固定の枠が守れたかを見れば、その資格を取れるかどうかは、ほぼ分かる。守れなかったなら、枠の時間か場所を変えて、もう一度1週間やる。それを2回繰り返しても無理なら、資格のほうを変えればいい。
気合いは要らない。要るのは、カレンダーの1マスだ。今夜、その1マスを決めろ。